熊本「人文字のぐるぐる」
 

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 ┗熊本「人文字のぐるぐる」

グルグル車は西の空へ…ってチャチャですな。(☆鏡像画像)


◇5月12日 熊本「人文字のぐるぐる」◇

 2000年5月12日の夕方、熊本城行幸橋前。私ととびら氏は、けんけん氏が現れるのを待っていた。退勤時間にはまだ少し早く、人通りはあまり多くない。

 私が東京を発ったのは昨日である。11時に恵比寿駅でとびら氏と待ち合わせの後、渋谷で買い出し、さらに川野太一氏のご両親のお店(パスタ屋さん)に入って昼食。母上にはしっかり顔を覚えられた。
 その後いよいよとびら氏の愛車…青森ナンバーの三菱RVR、窓にはククリとチャチャのカッティングシート、ステッカー…かのグルグル愛車にて西へ向かう。今回の旅は、東京−熊本間1200kmを、とびら氏のご厚意により便乗させてもらって初めて実現したようなもの。感謝! 町田でBOOK OFFに寄り、CDなど買い込み、あとはひたすら東名高速を西へ。
 昨夜は淡河P.A.にて車中泊、そして今日はまたひたすら山陽道を走り抜け、ようやく15時過ぎに熊本入りしたところである。

 待つことしばし、いよいよけんけん氏登場。今日はキタキタ踊り後継者の雰囲気はみじんも感じさせないスーツ姿だ。3人揃ったところで、まずは何故か熊本城の天守閣に登ってみる。この天守閣、戦後の再建ではあるが、某城のようにエレベーターがついていたりはしない。階段のみである。登るのは骨が折れるが眺望は抜群。
 そこにいた係の人に勧められて、天守閣直下の宇土櫓に入ってみる。この建物は、西南戦争の際にも焼け残った築城以来の建物らしい。現在は修復作業中で、その様子を見られる。部材等はかなり更新されているようだ。

 日も暮れかけてきた。とびら氏の車に乗り込んで、けんけん氏の自宅へ移動する。部屋に入ると…うああグルグルだらけ。しかもその内容も宝の山。一体この部屋にククリ様は何人…。しばし圧倒された。私ととびら氏は旅荷物を置いて、けんけん氏は風呂道具を持って、また出発。行き先は…熊本市北方、山鹿温泉方面。

 熊本にはいい温泉がたくさんある。けんけん氏の車(これまたグルグルステッカー貼付)に乗り込んで、どこの温泉に行くか走りながら相談。3人とも風呂は好きだし、歩き回って汗もかいた。夕べも風呂には入っていないし…。車はとりあえず国道3号を北上。けんけん氏は毎週の如く近場の温泉めぐりをしているそうで、このあたりの温泉事情には精通している。行き先はお任せして、案内していただいたのは植木温泉。熊本の市街から北に15kmほどの所である。


 露天風呂で、夜空見ながらのんびりぐるぐる巷談。ふい〜。


 さっぱりしたところで夕食の算段。と言っても、目標は既に決まっている。まずは市内へ戻り、熊本一の繁華街ー  へ。車を置いて店を探す。
 何を食べようとしているのかというと…熊本名物(?)、「人文字のぐるぐる」。居酒屋などで出してくれる様なのだが、金曜夜という事もあってどこもなかなか混んでいる。ちょいと奥にある店に落ち着いて、早速注文。出てきたのはこれ。

人文字ぐるぐるwith酢味噌。


 何かというと、「人文字葱」という細身の葱をぐるぐる巻いて湯がいたものである。こういう巻き物を「ぐるぐる」と呼ぶのは少なくとも関東では聞いた事無いが、九州ローカルなのだろうか? 味は、葱と酢味噌がさっぱりしていて美味。3人で一皿じゃ物足りないかな〜。
 もちろんぐるぐるだけ食べてたわけではない。他にはやはり名物の辛子れんこん(ぱりっとしてて好)、馬刺し(初めて食べた。霜降りでなかなか。)、珍しいところで馬刺し巻など。

 一行は更に、けんけん氏の案内でカラオケへ向かう。機種はX2000。曲目リストを見ていくと…おお、「金のトビラ」!作詞作曲衛藤ヒロユキ、歌うはサトミキハラwithラジオハート。本来私のダミ声で出せる歌ではないんだけど、それでも一度は歌ってみたかったんで…歌う。さぞかし聞き苦しかろう。
 もちろん他にもグルグルナンバー何曲も入っているので3人で熱唱。喉かれた〜。

 さんざん歌ってようやく帰宅。もう時間としては深夜であるが、まだまだ買ってきた酒を飲む。そして、とびら氏持参のグルグルビデオを見る。「ドキドキ伝説(はあと)魔法陣グルグル」、第1話から第6話。
 今回のグルグルアニメ化、1月に第一報が入ってから、サブタイトルの公募、局の決定、声優さんの交代、放送期間にまつわるあれこれ…いろいろあったけど、こうして生きて動くニケやククリやオヤジ…いや、とにかく、見られるのは感激もの。さらに今回は絵も綺麗! ストーリーも、まずはきりなしの塔から原作どおり進みそう。するとコパールの後にはいよいよアラハビカ編も来るわけで、あのグルグル世界がこれからどう描かれていくのか…すんごく楽しみである。

 さすがにこの調子で全話見ていると完徹になりそうなので寝る。もう4時過ぎだ…。



◇5月13日 日田「求来里川」◇

 さすがに寝坊。もう日はずいぶん高い。早速荷物をまとめる。今日はこれから日田へ向かう予定。…と、その前にけんけん氏のご厚意で、洗濯機を回してもらう。これで明日の着替え確保。足はふたたびとびら氏の愛車。

 熊本市内から白川に沿って阿蘇へと向かう。外輪山に削られた谷を抜け、段丘崖のような坂を登ると広がるのは阿蘇谷。霧雨が降って肌寒いあいにくの天気だが、グルグル車は「DE・SU・ZO」とか流しながら軽快に走る。  道沿いのお店で遅めの朝食(兼昼食)。名物の高菜飯を頂いた。んまい。

 車は国道212号へ。日田へ向け、北側の外輪山を一気に登る。登りきった尾根の上が大観望の展望台。…曇ってて何も見えん…。人がいないのをいい事に、恐ろしい写真を撮ったり。
 カルデラの外に出た道は、緩やかに下って肥後小国を過ぎ、杖立温泉へ。けんけん氏によるとすごいものが見られるらしい。やがて谷あいの温泉町が見えてきて…川の上には無数の鯉のぼり。車を置いてしばしうろつく。

杖立温泉裏通り


 谷道をけんけん氏の運転で更に下る。下を流れるのは筑後川の最上流部。集落をいくつも過ぎて、ようやく谷が広くなったところが日田の町である。駅の南側の陸橋で豊肥本線を越え、東へ峠を一つ越えると、いよいよ求来里川の谷に出た。谷筋をさかのぼり、求来里農協の脇に車を停めて歩く。

 今年の正月に一人でここへ来たときは、「自分は一体何やってんだろう…」とか「もう一回来る機会はまず無いだろうな…」とか思っていたものだが、恐ろしい事に、半年もおかずにこうして再び求来里を歩いている。正月には枯れていた山や田んぼも今は緑、天気も回復して時折薄日が差す。

求来里谷


 谷のほぼ中央にある求町の集落の中を歩いていると、向こうから杖をついた御爺さんがやってきた。挨拶のついでに、前から気になっていた、「求来里」の地名の由来を尋ねた。
 詳しくは伺えなかったが、現在も当地で祭られている八幡大神の降誕の故事により、神が「求め来る里」と言う意味で名づけられたものであるらしい。現在も八幡大神を祭る元大原神社の縁起によれば、当地に八幡大神が出現したのは貞観元年(858年、注)、場所は元求来里村杉ヶ原(後世の地名。場所不明)であったという。直ちに日田郡総社として祭られるようになり、その後は2度遷座して現在の日田市田島町にある大波羅八幡宮(元大原神社から西北西へ1km程)に主神が祭られるという。
現在の元大原神社への遷座は延喜13年(924年)、大波羅八幡宮への遷座は元和10年(1623年)とのこと(西暦は縁起による。「広辞苑」によればそれぞれ、貞観元年→859年、延喜13年→913年、元和10年→1624年。一年の差は歴法の差によるとも思われる)。



 冗談交じりの長い立ち話を終えて、停めてある車まで戻りかけてとびら氏が気づく。「今の御爺さんガタリさんにそっくりだった…」言われてみれば確かにその通り。特に丸木の杖なんか…。

 さて、そのガタリさんに教えてもらった、八幡大神が現れた場所であるという所へ行ってみる事にする。場所は求来里川を更にさかのぼった、ほとんど源流に近いところ。寄り道して(変な)写真を撮ったりしつつ沢を詰める。

 結局、その場所はどうも曖昧で良くわからなかったのだが、ついでに求来里川の源流を探す。さかのぼって行くとやがて谷は谷戸田になり、その上に溜池があってどんづまりとなった。ここより上には流れは無く、池の底から水が湧いている様である。源流と判定。

 そろそろ日暮れ。今度は車で元大原神社へと向かう。先ほど触れたように、求来里の名の由来となった八幡大神を祭る神社である。境内は広いが閑散としていた。縁起は参道入口の脇の立て札に書かれていたものである。
 さらに車で求来里川の下流へ向かう。このあたりは正月にも歩いた道である。最下流の河川名板でまた写真。笹がずいぶん伸びている様だ。

笹の生育記録 右側撮影:とびら氏


 市内に戻ると日が暮れていた。夕食はけんけん氏の案内で鳥料理のお店。鍋が美味しかった〜。

 腹ごしらえの後、一行は国道210号筑後街道を東へ。天ヶ瀬温泉で河原の吹きっさらしの露天風呂につかり(すんごいいいお湯だった)、玖珠温泉で投宿。温泉つかって酒飲んで、明日の為に寝る。



◇5月14日 竹田「隠れ礼拝堂」◇

 明るくなってから見てみると、なかなか殺風景な部屋であった。さすがスペシャル休憩室…。食事取って朝風呂に入って、また人がいないのをいい事に、大広間のプロジェクターで一昨日の続きのグルグルを見る。大画面の迫力!折角であるし、6話の最後まで見通す。

 今日は竹田に抜けた後阿蘇経由で熊本に戻る予定である。日田と竹田の間にそびえるは久住連山。いくつか滝を見ながら県道40号を登りきり九重高原に出た。所々に潅木の茂る草原の風景が延々続いている。運転はとびら氏、BGMは昨日に続きグルグルメドレー。しかも替え歌付き(笑)。

 この時作詞された「グルグルを探す旅」の主題歌は以下のようなものである。


晴れたら歩こや


世界中のグルグルを集めても
君に届けたいネタには足りない
そこら中の街が動き出してる
ぼくらの一歩が
全ての始まりだよ グルグル


車の人にはわからない苦労
電車に乗りたい気持ちは足かせ
けってみたけど まわり続けてる
ラルルー地球


スタッカートみたいにはじける歩調は
ここまで来られてヨロコビのMelody
奏で 歩いて どこでも行けるのに
本当はね…


つまんないはずだったRoute
君とならきっとネタも拾える
どーして大地が果てしないんだ


世界中のグルグルを引き連れて
君に届けたい思いに代えたい
そこら中の街にとびだしていこう
ぼくらの一歩が
全てをぬりかえてく グルグル



 峠を越えて、竹田へ下る国道442号に入る頃には日も差してきた。草原の中の気持ち良い道を駆けてゆく。

みつあみも風に光る♪(☆鏡像画像)


 昼過ぎに竹田の市街に到着、駅前の食堂で鳥天定食を食べる。鶏肉の天麩羅はなかなかあっさりしていた。
 昼食後、市街の南方にある小さな市立図書館へ。目的は「市報に載ったという衛藤先生の記事を探す」。内容が何なのかなどは判らないのだが、けんけん氏が以前食堂の人に聞いたところによると、以前(1995年頃と思われる)市報に衛藤先生を紹介する記事が掲載されていたという。そこで図書館でバックナンバーをあたってみる事とした。
 3人で手分けして、各年別にファイルされた市報をひたすら繰ってゆく。グルグルが始まってから今までのおよそ6年分、二回は見直したと思うが…見つからない。無念…。この手の刊行物は市報以外にもいろいろとあると思われるが、なんにせよ今は時間が無い。

 図書館の近くにある、キリシタンの隠れ礼拝堂の跡に立ち寄る。谷の奥の崖を掘って作られた礼拝堂は、表からは木と手前の土塁に遮られて見えないが、内側はかなり広い。その雰囲気は闇魔法結社を思い出させる。

 さて。私は先ほどからちょいと焦っていた。実は、今夜19時15分博多駅前発の夜行高速バスで帰京する予定なのであるが、現在既に15時過ぎ。熊本から鉄道で博多まで向かうとして、最終は熊本発17時20分の特急である。竹田から熊本までは一般道でおよそ80km。間に合うな。
 国道57号を西へ向かう。十数キロ先の県境までは竹田市域である。衛藤先生の母上がやっているというお店、もし市内じゃなくてこっちの方だったら徒歩じゃ探せないやな〜…。(注:現在は営業はしていないらしい)

 外輪山を越えて再び阿蘇谷に入る。流石に眠気が出てきて、とびら氏には申し訳ないが後部席で舟を漕ぐ。天気のいい日曜の夕方である。
 好天で休日の観光地…。そう、道は次第に込んできた。阿蘇の中心部から熊本方面に抜ける道は、現在走っている国道57号しかないと言える。ごく普通の対向二車線、幅員10m程度の国道である。
 昨日高菜飯を食べたあたりで完全に渋滞につかまった。阿蘇の出口にあたる阿蘇大橋の交差点あたりまで詰まっているらしい。
 時刻は17時。私はこの時点で諦めの境地に突入。今夜はどこに泊まろうか…とか考えていた。

 しかしとびら氏は諦めなかった。17時半ごろ阿蘇大橋を突破、一気に流れのよくなった道を飛ばす。そして熊本インターに18時着。ここから福岡インターまでは102.9km…なるほど確かに可能性はある。ご厚意に甘える事にした。
 インターの手前でけんけん氏とお別れ。何か最後がドタバタになってしまったけど、一緒に旅が出来て楽しかったです◇多謝!

 とびら氏の運転で、グルグル車は九州自動車道を北へと飛ばす。そろそろ日もかげってきた山道、テールランプを点ければ緑色に光るククリ。目立ってるだろうな…。
 大宰府インターから最近完成した福岡都市高速道に入る。時刻は18時50分、博多まではあと10km。都市高速が載っている詳細な地図が無いので訳判らん…。入口専用の博多駅東ランプを過ぎ、千代ランプで降りる。博多駅はどっちだ!

 …まあそれほど道には迷わずに、19時10分、博多駅前到着!間に合った〜。お疲れのところ、無理なお願い聞いて下さったとびら様、どうもありがとうございました!

 お礼もそこそこにバスターミナルへと走る。19時15分発、新宿高速バスセンターゆき「はかた号」は数分後に入線。これで明日の朝には東京である。



◇追記:5月15日◇

ヨドバシ前の西鉄バス。


 諏訪S.Aでの休憩で目が覚めた。新宿には9時半に到着。九州でついに買えなかったガンガンの6月号を買って学校へ行く。
 ちなみに、翌日から数日、謎の腹痛に悩まされたが、どうやら私だけではなかったようで…(笑)。


とびら氏執筆、「きたのとびら。」の九州オフ会レポートも御覧あれ(笑)。


多謝◇旅ネタ提供・便乗許可・宿舎提供:とびら様&けんけん様。


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